2016年11月
藤井厚二設計の昭和初期の住宅
先日、昭和10年に建てられた名作「小川邸」を見学させて頂きました。
修復の真っただ中でしたが、あちこちに設計者の心憎いディテールや思い入れを感じられて心を掴まれました。
こちらは床の間。
この位置に床柱がくる?と思いますが、
なんとなく定石を外した粋が感じ
られます。

このころは家具も、照明器具も、設備も、全てこの空間に合うようにデザインされています。

こちらは茶室の照明。
客側と亭主側、両方に光が行くような建築と一体にな
った明りです。
窓廻りにせよ、建具の金具にせよ、換気口にせよ、
設計者が考え抜いたできあがりなゆえ、見ていてしび
れるのでしょうね。
完成は来年だということです。
当時のままに再現された小川邸を見れるのを楽しみに
しています。
家具選びひとつで空間が変わる
イメージで選びがちな家具の選定。
安くはないので、慎重すぎるくらい、様々な角度で検討することがとっても重要です。
設計したおうちに合う家具を、図面を
持ってクライアントとショールームなどに何度も確認に行きます。
今回はお施主様が、ぴったりのダイニングセットを見つけてこられました。
なので一緒にお店に行ってカバーの色などを選定しました。
無印良品の品物で、はだしの日本人がくつろげる低い高さのテーブルです。
60cmの高さは思い切った寸法だと思いますが、これがとても落ち着きます。
低い高さが以外となくて、テーブルだけオーダーで、後は椅子の脚を切ったりもしていました。
セットの椅子も高さが合わせてあり、脚が曲げ木でフラットなので、柔らかい杉の床を傷つけずに馴染んでいます。

こちらは柏木工のカウンターチェア。
工事が始まる前でしたが、安くなっていたので購入。
こちらも空間に溶け込んでいます。
座面がかなり広く中央がなめらかに窪んでいるので座り心地が大変いい。
造り付けの家具とのバランスもとらないといけないので、家具購入には神経を使います。
その分、ぴったりはまると本当にうれしいものです!

